ー縁切榎におねがいー切りたい縁も、切れない縁も、切るべき縁も


小さな小さなこの神社にいったい何度足を運んだことでしょう。最初に訪れたのは約一年ほど前。突然と息子から届いた嬉しい知らせの中に、小さな不安の種をみつけました。日に日に膨らむ不安に頭を抱えていたある日、偶々連絡があった都内に住む友人に、その胸の内を漏らしたのがきっかけでした。



「それだったら縁切榎に行ってみたらいいよ。わたしは願いが叶ったよ。それも驚くほど早く。笑」



彼女いわく、職場での人間関係と自身の体調の悩みが解消されたというのです。信頼している友人からそんな話を聞いたわたしは、居ても立っても居られなくなりました。気がつけば板橋へと向かっていたのです。




都営三田線板橋本町駅A1出口より徒歩5分ほどで到着します



連日多くの参拝者が訪れる縁切榎ですが、公式ホームページはありません。それでもネット上にはたくさんの情報が溢れています。絵馬を販売している神社隣のそば処「長寿庵」には、ボランティアで神社の管理をしている方がおられ、その方々から何度かお話しを聞いたことがあります。


それは何れもわたしから質問したわけではなく、少しお時間良いですか?と、いつも向こうから切り出されお話を伺ってきました。今日はそんな話を書いてみます。少し長くなりますが、お付き合いくだされば嬉しい限りです。





長寿庵」にてお蕎麦と絵馬を注文し、ここでゆっくり絵馬に願いを託します(絵馬のお会計のみ最初に済ませます)




以下、ボランティアの方から聞いた話など…。


⚫︎縁切榎は、テレビ、ラジオ、週刊誌などメディアの取材・出演を一切断っている
⚫︎縁切榎には、公式ホームページは存在しない


テレビや週刊誌などを観た多くの方が日本全国のみならず、コロナ流行前までは海外からも大勢の方が参拝に来られていたそうです。メディアはそれだけ影響力が大きいということですね。



この縁切榎には正しい絵馬の書き方も、正しい根付の使い方も、絶対にこうしなければならないという決まり事は無いそうです。それなのに、テレビなどで報道された絵馬の書き方や、絵馬を奉納する際に頂ける根付の保管方法など、たまたまそのときの映像や誌面を目にした方が、その通りにしなくてはならないと、多大なお金や時間をかけて何度も縁切榎まで訪ねて来られる方があまりにも多いことから取材など全てお断りしているとのことでした。
(個人が参拝したことをネットに書くのは自由だそうです。)



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絵馬を奉納すると頂ける御祈祷済みの縁切榎の根付




⚫︎絵馬を奉納すると頂ける根付は、全て神主さんが一つずつ御祈祷したものである
⚫︎縁切榎のこの根付は、御守りにして持っていてもいいし、どこかに保管してもいいし、それは個人が自由にしてよい
⚫︎他の神社の御守りと一緒に持っていても何ら問題はない
⚫︎もしも知らないうちに失くしてしまったら、それはそれでもう必要が無くなったのだと思えばよい
⚫︎何となく持っていたいと自分が思うならば、いつまでも持ち続けていても全く構わない
⚫︎願い事が叶って御礼参りの際に、縁切榎に根付を返納することも出来るが、絶対に縁切榎に返納する必要はなく、どこかの神社に御参りしたときでもいいし、近くの神社でもどこでも構わない



要するに、この縁切榎には決まり事はないということです。



ただ、縁切榎に御礼参りをして根付を返納したい方は、祠に向かって左側に(マンション側。右側は長寿庵)置かれている箱の中にお納めくださいとのことでした。↓↓↓




わたしは何枚も絵馬を奉納しているため、いくつもの根付を持っていて、バッグや財布につけたり御守りのように持っています。縁切榎に御礼参りもしていますが、根付を返すことはしていません。何となくまだまだ持っていたいと思うからです。



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⚫︎一枚の絵馬にはいくつ願い事を書いても良い



自分のことだけではなく家族に関する願い事をするために何枚もの絵馬を購入していたわたしですが、今では一枚の絵馬に書けるだけの願い事を書いています。小さな字で。はい、わたしは欲張りですから。笑



書き方ですが、「トラブルが解決して良いことがありますように…」などのようにふんわりした表現ではなく、こんなふうに書くようにとアドバイスを受けました。



⚫︎現状を細かく出来るだけ詳しく、起こっている事を具体的にはっきりと書く
 


現状を書き並べたら、最後に付け加えます。



それらとの縁を全て断ちたいです!
これらを全て断ち切ってください!



参拝者から毎日のように長寿庵に届く感謝の電話や手紙をくださる方々に共通しているのは、現状をこと細かく具体的に絵馬に書いていたそうです。





絵馬には個人情報保護の為、保護シールが貼られています




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「これが1代目。あれが2代目。今3代目。これは俺がここまで運んできたの。ここの神様は凄いからね、しっかりとお願いしていきな。お姉さんはどうやって拝んでる?見せてみな。」



参拝を済ませたわたしにそう話しかけてきたのは長寿庵の大将と思しき男性です。以前にも話しかけられて、当初は向かい側にあった神社を移転した50年以上前の話を教えて頂きました。



大将と思しき男性は、移転当初より長年縁切榎のお掃除や管理をしており、そのお陰なのでしょうか、病気とは無縁で頗る健康とのことでした。背筋も足取りもしゃんとしており、とても80歳を過ぎておられるとは思えません。



「神社は二礼二拍一礼なので…こんな風にしています…」と、わたしは合掌してみせました。


あぁぁぁ、それじゃあ全然ダメだ!」と一喝されました。


「それじゃあ音が出ないだろ。手をずらして叩くんだよ。ほれ、やってみな。」


わたしは何度も何度も手を合わせました。何度もダメ出しをくらい、ようやく境内に響き渡る柏手ができました。神様…わたしの存在に気がついてもらえたでしょうか。参拝のやり直しです。



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縁にも色々あります。切りたい縁。切れない縁。切るべき縁…。男女の縁。様々な人間関係の縁。仕事の縁。病気の縁…。モノや人やコトへの執着、依存。悪しき習慣や偏った思考などなど。



そんな切りたいのになかなか切れない縁に苦しんでいるときは、縁切榎の力を借りてみるのはどうでしょうか。気休めかもしれません。でも、わたしには効果がありました。なぜなら、この一年の間に願ったことは概ね叶っています。家族の悩みがあり何度か一緒に参拝した友人も、参拝後驚くほど早く状況が好転したのです。





わたしは不安や迷いが出てくると縁切榎に行きたくなります。縁切榎に参拝すると気持ちがスッキリするからです。縁切榎の神様は、迷うわたしの背中をぽんと押してくれるような、そんな気がします。






おねがいします
 















しあわせでありますように