去年のクリスマス前のこと。妹と二人で姪っ子への(弟の子ども)プレゼントを買いに出かけました。二歳になった姪が夢中になっているのは、いつの時代もチビッコ人気不動の地位にいるアンパンマン。
そんなわけで、姪っ子へのプレゼントはアンパンマングッズに決定。叔母姉妹は出かけました。大きなアンパンマンが迎えてくれるあの場所へ。
ビル街の中に突如現れたアンパンマン!
子ども達は皆、その姿を見つけるや否や歓声をあげてアンパンマンへと駆け寄ります。50を過ぎた叔母姉妹だって、若干テンションが上がりましたとも。ですが、アンパンマンの周りはちびっこ達とアンパンマンの写真撮影をする若いママパパたちでいっぱいです。姉妹は間違ってもそこに映り込まない様にと注意深くミュージアムへと入館します。
勿論、姉妹は子連れではありません。有料ブースには行かず、無料ブースのお買い物コーナー狙いです。たくさんのキャラクターに目移りしながらも、爆買いしそうになりながらも、どれもこれも可愛くて迷いながらも、ばいきんまんグッズを中心に色々買い込みました。ばいきんまんは、悪役なのにアンパンマンと同じくらい子どもたちに人気者なのです。えぇ、うちの息子たちも大好きでしたよ。ばいきんまんが。
正義の味方アンパンマンには、若い頃に兵隊に行き戦争を体験したやなせたかし氏が考える本当の正義についての考えが込められています。やなせ氏が戦争で感じた、正義というのはあやふやなものだということや、正義のための戦いなんてどこにもないということが。
ばいきんまんは悪役だけど、全てが完全に悪いわけじゃない。人間にも悪党役の人がいます。でも悪人の中にもある種の正義感はあって、完全な絶対悪というものはありません。
ーわたしが正義について語るならーやなせたかし
ひとつはっきり言えるのは、戦争は良くないということ。そう断言するやなせ氏が御存命だったなら、いま何を思い、何を語ったでしょうか。
誰にだって良心と悪心があります。いつもは良心が悪心を抑制しているんですね、そのバランスが崩れて悪の方が強くなると悪い奴になる。
ーわたしが正義について語るならーやなせたかし
やなせ氏が正義という言葉に込めた思いは、アンパンマンのあの有名な詞の中にあると言います。
時々、無意識に時々口ずさんでしまうアンパンマンのあのうたです。
今は悪心まみれのあの人の中にだって、元々は良心だってあったはずですよね。純粋な子ども時代があったはずですよね。そして、戦争をするために生まれてきたわけでは、絶対に絶対にないはずです。今、あなたに訊いてみたいです。
いったいなんのために生まれて
なんのために生きるているのですか?
なんのために生まれて
なにをして生きるのか
こたえられないなんて
そんなのは いやだ!