本のこと

50歳を過ぎたので。

以前、古田敦也氏が言っていた。「50歳過ぎたら、高田純次になりたい」と。この発言を耳にした高田氏は「俺も60過ぎたら、古田敦也になりたいと思っているんだけどね」と言った。 随分と前のことだけど、「適当論」を読んで、高田氏がとてもバランスのとれた…

実際の悲劇に基づく寓話ーSPENCERー彼女を本当に"殺した"のは誰?ーTHE PRINCESー没後25年に思い出した世にも恐ろしい法則

この地球には、世にも恐ろしい法則、すなわち「正負の法則」があります。 ー美輪明宏ー ああ正負の法則作者:美輪 明宏PARCO出版Amazon ・・・ 1997年のある夏の日。この日のことは、25年経った今もはっきりと覚えている。家族で遊びに出かけた帰りの車中、私…

シンデレラみたいに

毎日、意地悪な継母と姉達に虐められていたシンデレラは、ボロボロになって働いていました。舞踏会に着ていくドレスも無く泣いていると、魔法使いが現れました。魔法使いは、シンデレラがいつも頑張っているのを見ていたのです。魔法使いの魔法で綺麗なドレ…

その本は

その本は、書店を入ってすぐの場所にありました。 その本は、書店のイチオシとして並んでいました。 その本は、何となく手に取りたくなるような本でした。 その本は、結構な分厚さなのにサクサク読める本でした。 その本は、くすっと笑える本でした。 その本…

今日も、明日も、明後日も。

お盆休みです。休職中の息子は彼女や友だちとの予定で殆ど不在です。よって、私はずっと夫と二人で過ごしています。来月には義父の三回忌で遠方の実家に帰省するし、私はコロナ療養期間終了日から二週間以上経過するのに、まだ咳が続いています。(先月の帰…

村上RADIOとノボルちゃんのおばさん

最近、RADIOをよく聴いています。便利な世の中になりましたね。そう、radikoでRADIOを聴いています。 今回の『村上RADIO』のテーマは、「猫山さんセレクト・猫づくしの音楽」。幼い頃から、うちにはいつも猫がいたという愛猫家の村上春樹さんが、『村上RADIO…

モンスターハンターと、超えてはいけないラインとーやっぱ人間じゃなかったー

今日もオレの話をする。オレの仕事の話の続きだ。 前回までのオレの話はこちら どうやらオレは、自分でも気がつかないうちに過労死ラインを超えて働いていたようだ。おまけに二人の上司から受けたパワハラで体調不良に陥り、現在は休職中の身。 正直なところ…

谷川さんからの質問です

ひとはいつか必ず死ぬ。死んでしまったらいま頭の中で考えていることは一体どこへ消えてしまうのかな。ひとは必ず死ぬのに、なぜ生まれてくるのかな。 怖い。いつか必ず死ぬなんて怖い。いつか、自分のからだも、自分が今考えていることも全て消えてなくなっ…

ーさよならは仮のことばー

いちばんたいせつなことをみようともせず いちばんしりたいことをあきらかにもせず こころがあるというのならおしえてほしい 本棚の中の一冊の本の中に いまの気持ちがみつかった 今週のお題「本棚の中身」 それは本棚の中にあった ー生きるーの中にあった …

その坂を越えたらー後編ー

大変な坂道♬大変な坂道 よっこらしょ〜よっこらしょ♫ 坂道の多い街に越してきて、早15年。今ではもうすっかりと慣れたけれど、どこを歩いても上っては下り、下っては上る坂道に引越し当初は辟易した。 人生を道に喩えることはよくあるけれど、本当にそうかも…

その坂を越えたらー前編ー

「亀の甲より年の功」とは言うけれど、人生のベテランさんの言葉は実に説得力がある。中でも99歳まで生きた瀬戸内寂聴さんの言葉は力強い。 51歳で得度して僧侶となった寂聴さんの人生は、波瀾万丈だったけれど、なんだかとっても人間くさいと思う。実際に天…

小さな箱のものがたり

息子のお弁当作りから解放されたのも束の間、コロナで社食が一時中止になった夫のお弁当を作るようになりました。それは前夜のオカズと常備菜を入れた毎日変わり映えのしないお弁当です。 それなのに、食堂までの移動すら面倒な夫は、社食が再開してからもお…

ライナスのブランケットには水色の糸を選んで。

もうすぐ妹の誕生日。私も妹も誕生日が嬉しい年齢ではないけれど、いつ頃からかお互いプレゼントを贈り合っている。今日まで無事に生きてきたお祝いと言うか、元気でいてくれる感謝と言うのか。 昨年母が認知症だとわかってから、私たち妹弟の関係は以前とは…

『ドライブ・マイ・カー』ー女のいない男たちーわたしが映画を観る理由

WOWOW契約をして30年以上経つけれど、一年で最も喜び噛み締めるのはアカデミー賞授賞式が生中継される日です。今年は日本映画として史上初の作品賞、脚色賞はじめ、四部門でノミネートされた作品が話題となりました。そして見事受賞しました。 第94回アカデ…

いのちの車窓からー君の声を聞かせてー

普段あまり買うことの無いヒラマサを無意識に選んでいたのは、平匡さんを演じたあの彼の本を立て続けに読んだからかな。太陽の日差しを感じると、思わず口ずさんでしまうのは、その彼の本を読んだ後に何度もあの曲を聴いたからだね。 この世で一番明るいもの…

「夜と霧」ー人生の意味ー

ー夜と霧ー 夜暗くなると前が良く見えなくなる。霧がかかると視界が悪くなりちょっとの先も見えなくなる。画面に映し出される恐ろしい映像。その渦中にいる人びとは、先が見えない夜と霧の中にいる思いだろう。 夜と霧 新版作者:ヴィクトール・E・フランク…

なにが君のしあわせ

去年のクリスマス前のこと。妹と二人で姪っ子への(弟の子ども)プレゼントを買いに出かけました。二歳になった姪が夢中になっているのは、いつの時代もチビッコ人気不動の地位にいるアンパンマン。 そんなわけで、姪っ子へのプレゼントはアンパンマングッズ…