今日も、明日も、明後日も。

お盆休みです。休職中の息子は彼女や友だちとの予定で殆ど不在です。よって、私はずっと夫と二人で過ごしています。来月には義父の三回忌で遠方の実家に帰省するし、私はコロナ療養期間終了日から二週間以上経過するのに、まだ咳が続いています。(先月の帰省中にコロナ陽性に!この事は気が向いたらブログに書くかもしれません)ですから、お盆休みは食材買出し以外はほぼ家で過ごすことにしました。




あと10年もして夫が現役を引退したら、こんな生活が日常となるのでしょうか。外出しなければ、顔を合わせるのも会話するのも夫婦だけ。そこには何の新鮮味もワクワク感もありません。何せもう30年間も夫婦だったのですから。




こんな日々が、これから先も永遠に続くなんて…。想像するだけで気が遠くなるような話です。でも、もしそれがずっと続くのだとしたら、本当に本当に幸せなことなんですよね。







数ヶ月前の桜の咲く頃のこと。10年以上前から読んでいたある方のブログに衝撃を受けました。久しぶりに更新されたブログに書かれていたのは、突然すぎるご主人の訃報でした。ご主人は、私よりもずっと年下です。その方と私は面識などありません。でも、10年以上もブログを読んでいたので一方的によく存じ上げていました。誰もが羨む様な素敵なご夫婦で、ご家族でした。奥様はこう書かれていました。



まさかと思う出来事だったけれど、誰の身にも起きる可能性があること。




ちょうど時を同じくして、私はあるブログと出会いました。とても有名なぺこりーのさんのブログです。ぺこりーのさんは、6年前に30年間連れ添った奥様を亡くされました。奥様はまだ58歳と言う若さだったそうです。




ぺこりーのさんは、奥様亡き後、毎日泣いてうなだれて、もぬけの殻のような日々を過ごしたそうです。経験したことのない信じられないほどの悲しみと喪失感の毎日。6年という年月を経ても、悲しさは何も変わらないのが痛いほど伝わってきて胸が苦しくなります。それでも、前を向くと決めて、奥様と過ごした30年間の思い出と共に毎日元気に力強く生きています。そして、私の方が逆に元気をもらっています。



 
ぺこりーのさんが作るお料理を見ていると、いかに奥様がお料理上手だったかがよくわかります。奥様とはいっぱいお酒を飲んで、いっぱい笑って過ごしたそうです。ブログを読んでいると想像がつきます。美味しいモノを食べて、美味しいお酒を飲んで、たくさん笑ってきたことがよくわかります。そんな食卓なんです。




私と夫もそうです。特別なことがなくても、どうってことがない日にも、美味しいものを食べてお酒を飲んでいます。私たちの共通の趣味は「美味しいものを食べること」です。食べたり飲んだりしながら、くだらない話をします。大抵は、私が一方的にベラベラ話しているだけですが。そして、二人で笑います。




そんな平凡な毎日。こんな何の変哲もない毎日は、ほんとうは奇跡の毎日なのかもしれません。こうして笑い合った年月の思い出が、その思い出だけが、いつかどちらかひとりになったときに、ひとりで生きていくための力になるのだと言うのなら。




毎日美味しいご飯を食べて笑って過ごしたい。
そんなことを強く強く強く思ったお盆でした。





目の前に料理を作ってあげられる人がいるっていうのはどれだけ幸せか。
ー桧山タミー



今日も、明日も、明後日も。
一日でも一回でも多く言いたいです。











ご飯できたよ。